今回私は、厚生労働省が推進する、教育訓練給付制度の「一般教育訓練給付金」を使用してFPの通信講座を受講しました。
諸々の条件を満たせば、国からお金の補助を受けながら自分のスキルにつながる講座を受講する本制度。今回FPの通信講座でお世話になったフォーサイトさんは本制度の対象講座だったため、早速私もこの制度を活用してみることに!
この記事はこんな方にオススメ
- 教育訓練給付制度の申請ってなんだか難しそう・・・と利用を躊躇っている方
- FPの勉強をできるだけお得にしたい!と考えている方
- 本制度に申請する段階まで来たけど、手順に詰まってしまっている方
正直、フォーサイトさんでもかなり手厚いサポートをしてくれるので、申請の手順は全く難しくありません。ですが、自分が対象なのか否か判断するのが少しわかりづらかったり、用意する物が多かったりするので少し煩雑に感じます。
この記事では、実際にフォーサイトさんのFP講座で申請した時の様子を、できるだけわかりやすく伝えていきます。
教育訓練給付制度とは?
簡単に言うと、「一定の受給要件を満たした人が、厚生労働大臣が認定している教育訓練を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給される」制度です。対象の講座はなんと約14,000講座に渡り、働きながらでも受講できるようにオンラインや土日開校している講座もあります。
教育訓練の種類は、専門実践教育訓練・特定一般教育訓練・一般教育訓練の3種類あり、それぞれ受けられる講座の専門性レベルや給付の上限が変わってきます。FP試験は「一般教育訓練」に該当し、給付率は受講費用の20%(上限10万円)となります。
開講している講座は多岐に渡り、今の時代に役立ちそうな情報処理(インターネット関連)の基本的な講座や、語学関連、インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターなどの講座も対象になっています。
どんな講座があるのか気になる方は、厚生労働省の検索システムを見てみてください。
給付条件は?
一般教育訓練の給付を受けるには、2つの条件を満たしている必要があります。
- 雇用保険に1年以上加入していること(または、離職してから1年以内である)
- 今までに教育訓練給付金を受けたことがない or 前回の受講開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上経過
厚生労働省が提供するリーフレットに掲載されている、以下のチャートがわかりやすいので参考にしてみてください。より詳しく知りたい方は、ハローワークで支給要件照会を行うことで給付を受けられるかの詳細を調べることも可能です。
まずはフォーサイト FP講座で給付金申請資格を得る準備から
フォーサイトのFP講座で給付金申請をするためには、厚生労働省の要件を満たすだけではなく、フォーサイト側の要件も満たさなくてはなりません。受講申し込み後、早めに行っておいた方がいいことばかりなので、教材が届いたらまずはこれらの要件を満たすための準備をしましょう!
受講開始後2週間以内にやること
受講開始後2週間以内に、以下3つの書類を提出・登録する必要があります。
- フォーサイト「教育訓練給付制度利用申請書」
教材と一緒に送付されてきます。万が一紛失してしまっても、Manabunからダウンロード可能です。 - 本人確認書類のコピー(氏名・生年月日・住所の確認が取れるもの)
マイナンバーカードや免許、健康保険証などが対象です。 - クレジットカード支払い情報登録
クレジットカードで支払いをした方は、Manabun上で支払ったカードの情報登録をする必要があります。
どれも用意が簡単なものなので、受講を開始したら即!取り組んでしまいましょう。
指定された期限までにやること
さらに指定された期間までに以下2点の課題を完了させる必要があります。
- 対象の試験日前日までに、Manabunの確認テストに全て合格
FP2級の第1回〜第13回までの確認テストを、全て80点以上とる必要があります - 指定された期日までに、ライフプラン作成課題を提出
FP3級免除(FP2級の受験資格獲得)のためのライフプラン作成課題を、Manabunに記載されている期日までに提出してください
とくに2つ目は時間もかかるので、早めに締め切りを確認してスケジュールを立てて取り組んでください。
フォーサイトは、受給資格を満たすためにどの資料の提出が終わっているかをManabun上で示してくれます。また、Manabun内でも詳しく説明してくれているので、初めての申請が不安な方でも大丈夫!教育訓練給付金を使用してのFP受検に興味がある方は、是非フォーサイトを活用してください。
フォーサイト側の条件も満たしたら、いざ申請!
厚生労働省の受給要件も満たしていて、フォーサイト側からの要件や課題もクリアした方は、あとは試験当日を待って申請するのみ!1点気をつけるべきは、支給申請は受講終了日の翌日から起算して1ヶ月以内に行う必要があります。申請も難しいものではないですが、やはり提出資料が多いのでしっかり準備しましょう。
フォーサイトのFP講座は、本制度を利用するために合否は関係ありません。要件を満たし、受講・修了したという事実があれば誰でも申請ができるので気負わずに試験に挑んでください。
フォーサイトから申請書類を試験後に受け取る
前項でお伝えした、フォーサイト側の要件・課題をクリアした人は試験終了後に必要申請書類が送られてきます。
私の場合は、2022年1月23日に試験を受けて、3日後の1月26日に書類が届きました。
フォーサイトから届く書類には以下の5点が入っています。
- 教育訓練給付金申請書
- 教育訓練修了証明書
- クレジット契約証明書
- 提出期限についての補足説明
- その他の注意事項
①〜③が申請に必要な書類になります。④&⑤にも重要な説明が書いてあるので、1度目を通してみてください。
ハローワークに提出する書類を準備
フォーサイトからの必要書類が全て揃ったら、早速ハローワークに提出する書類を準備しましょう!ハローワーク に提出する書類は最大で8点になります。
- 教育訓練給付金申請書
- 教育訓練修了証明書
- 領収書
- 本人・住居確認書類
- 個人番号確認書類
- 写真付き身元確認書類
- 振込希望銀行口座の通帳 or キャッシュカードのコピー
- (ある場合は)返還金明細書や経費など確認書
1つ1つ詳しく説明していきます。
教育訓練給付金申請書
実際の教育訓練給付申請書に、それぞれ記載するべきことを記しました。まずは上段から見ていきましょう。
非常に細かい資料なので、若干見づらいですがご参考までに。1つ1つは簡単な記載内容なのですが、2点だけ少し戸惑う点があるので、この2点だけ細かく解説しておきます。
①被保険者番号
この被保険者番号で戸惑う方が多数いらっしゃると思います。記載されていそうな健康保険証には、それらしき数字が見当たりません。この番号がどこで見ることができるかと言うと、「離職票」や「雇用保険被保険者証」という普段私たち会社員が目にすることはあまりないものに書かれています。
ちなみに離職票は会社を辞める時にもらえるもの、雇用保険被保険者証は会社が保管している可能性が高いものです。
この番号をどのように手に入れるかと言うと、2つ方法があります。
- 会社の人事に問い合わせ
会社の人事の方に問い合わせをすれば教えてもらえます。ただ、この方法だと担当者が不在にしていたり、テレワークで出社していないと時間がかかってしまう可能性もあります。また、番号取得の際に理由を説明する必要があることがほとんどだと思いますので、「会社にこんな資格を取っている」と知られたくない場合も状況説明しなくてはなりません。
会社に知られずに知りたい!と言う方は次の方法がお勧めです。 - 申請時にハローワークで問い合わせ
この番号ですが、ハローワークで本人確認書類を持っていき、会社名を伝えれば確認してもらうことができます。空欄のまま持っていき、「被保険者番号だけわからなかったので照会お願いします。」とつたえると、申請書に会社名を書くように指示を受け、その後受付の方が調べてハローワーク側で記載してくれます。
②の方法が1番手間なく簡単なので、わからない場合はそのまま空欄にして必要書類を揃えたら、とにかくハローワーク にいきましょう!
②指定番号
厚生労働省の方針で令和3年12月17日から、教育訓練給付制度の指定講座に割り振られる指定番号が12桁の番号から15桁の番号(以下「新指定番号」という。)へ変更となります。そのため、この期日以降に修了証明書を受け取った人は、備考欄に新指定番号が記載されていると思います。
今現在は、新指定番号に変わる過渡期のためどちらの番号を書けばいいか迷ってしまうと思います。厚生労働省のHPによると、申請書に記載する番号はこのような対応を取って欲しいとのことでした。
私は2022年1月に申請しましたが、旧指定番号のみかけばOKでした。
下段は、裏面の注意事項を読んだ上での同意のサインと、自分が給付金を受け取りたい銀行口座の情報を記載すればOKです。
教育訓練修了証明書
フォーサイトから修了証明書が送られてきたら、まずは記載内容に誤りがないか確認しておきましょう。特に住所・名前は間違っている場合は早々に訂正してもらう必要があるので、確認を忘れずに。
内容に問題がなければ、送られてきたものをそのまま提出すればOKです!
領収書(クレジットカード契約証明書)
受講者本人が支払った受講費に関して、発行された領収書も一緒に提出します。クレジットカード払いの場合は、「クレジット契約証明書」が領収書の役割を果たすので、こちらもフォーサイトから受け取ったら内容確認を怠らずに!
身元確認書類
教育訓練給付金を申請するには、以下3つの身元確認書類が必要になります。
- 本人・住居確認書類(申請者本人の住居所確認のため)
運転免許証、マイナンバーカード、住民票の写し、雇用保険受給資格証、健康保険証、印鑑証明証が該当 - 個人番号(マイナンバー)確認書類
マインバーカード、通知カード、マイナンバーの記載がある住民票の写しが該当 - 身元確認書類(写真付き、実在確認のため)
運転免許証、マイナンバーカード、写真付きの資格証明書などが該当
お気づきの通り、マイナンバーカードがあれば1枚でOKです。マイナンバーカードをお持ちでない方は、この3つに対応する身分証明書を準備して行ってください。
振込希望銀行口座の通帳 or キャッシュカード
申請書に記載した、給付金受け取り希望の銀行口座が確認できる通帳またはキャッシュカードも持っていく必要があります。記載に間違いないか、実在する本人の口座かをハローワーク に確認してもらうために必要なので、忘れずに持っていきましょう。
返還金明細書や経費確認書
教育訓練指定対象講座を受講するにあたり、会社や指定団体から補助を受けていたり、経費の一部が還付されていた場合に提出する必要がある資料です。本給付金は、あくまで「受講者本人が支払ったものに対しての補助」のため、もし還付や補助を受けているのに申告しないと、罰金や給付金の返還を要求される場合があります。
いざ、ハローワークに提出!
資料が揃ったら、「自分が居住する自治体を管轄しているハローワーク」に提出します。
東京都にお住まいの方は、ハローワークのこちらのページをチェックしてください
担当窓口に行くと、書類の確認と「教育訓練経費など確認書」を書きます。不正受給を防ぐために、経費の申請の有無が正しいかの再確認を行うための書類だったので、準備した書類に基づいて正直に書きましょう。
窓口が混んでいなければ、申請はほんの10分ほどで終わってしまいます。振り込みも問題がなければ申請から2週間ほどで振り込まれるとのこと。わからない点なども親切に教えてくれるので、とにかく資料を用意して申請へいきましょう!
まとめ
意外と知られていないであろう教育訓練給付金。国への申請は、申請書類も多くどうしても難しいイメージが先走りしがちですが、実際にやってみるとかなり簡単に用意することができました。
今回はフォーサイトさんのFP講座を、本制度を使用して受講しましたが、また受給資格が復活したら新たな資格に挑戦してみたいなと思っています!まずは本制度の利用できるFP講座をぜひ受検してみてください。